確かに困難な時期は存在しますが、心の持ちようによって大きく感じ方は変わります。
育児の各段階での重要なポイントを、私の経験を基にご紹介しましょう。
妊娠していた期間を振り返ってみましょう。
「祝福を受けて」
生命を宿した瞬間を思い出します。
家族や友人たちから受けた祝福の言葉。
育児の旅がその瞬間に始まるのですね。
食事の質に配慮し、運動も忘れずに。
お腹の中での小さな動きが、生命の実在を確かなものにします。
この独特な幸福感は、母になる人だけが味わうことのできる、言葉にできない奇跡です。
妊娠中の10ヶ月間は、体の変化や辛い瞬間もありますが
それを赤ちゃんと共に乗り越え、遂に迎える新生児の誕生。
新生児との生活が始まると、準備万端ではあるものの、初めて経験することの連続です。
母乳の問題や、赤ちゃんが上手に飲めない時もあります。
私の経験から話します。
長男が生まれて病院での最初の週
泣き止まない息子をどう慰めたらいいか分からず途方に暮れたことがありました。
そんな時、看護師さんが助けの手を差し伸べてくれ、一時的に息子を預かってくれました。
息子を預けたことで、母親としての自分に失望感を覚え
なぜ息子が泣いているのか理解できない自分を情けなく思いました。
自責の念にかられ、息子に対して申し訳ない気持ちになりました。
しかし、その夜、涙を流した後、鏡で腫れぼったい自分の目を見て
自分も頑張ってきたこと、母としての自分を受け入れることができました。
この経験から、「覚悟」のようなものを感じ泣くことの解放感を実感しました。
育児に正解はなく、安全で楽しければそれで良いのです。
退院して自宅に戻ると、全て自分で面倒を見なければなりませんが
幸いにも実家で母の支えを受けながらの育児は、精神的にも大きな助けとなりました。
新生児の1か月検診を終えて嫁ぎ先に戻った頃
私たちがお世話になった病院から一枚のカードが送られてきました。
「赤ちゃんとの生活に一生懸命なことと思います。育児に正解はありません。
大切なのは、安全で、そして楽しむこと。それが一番です。」
この言葉、「安全で楽しく」は、不安や心配に押しつぶされそうになった時
私の心の支えとなりました。
病院のスタッフが、一人で育児に奮闘しているこの時期に合わせて
カードを送ってくれたことに、深く感謝しました。
一人で全てを抱え込んでしまうと、その重圧に苦しくなりがちです。
分からないことや大変なことがある時は、周りの人に相談して助けを求めることで
心が軽くなり、その結果、子どもにもより良い笑顔を向けることができます。
赤ちゃんから幼稚園入園前までの期間との過ごし方
小さな子どもがいる家庭では、健康に対する懸念がつきものです。
どの医療機関が信頼できるのか、また突然の発熱にどう対処すべきかなど、不安は尽きません。
多くのエリアには、24時間体制で医療に関するアドバイスを提供する
「救急相談センター」のようなサービスが存在します。
このような緊急時の連絡先をあらかじめ把握しておくことは、想定外の事態に備える第一歩です。
常に頼れる相談先があるという安心感は、心理的にも大きな違いを生みます。
また、子どもが活発に動き始めると、家の中の安全にさらに注意が必要になります。
小さな物を口に入れたり、熱いものに触れないようにすることが重要です。
この時期は、他の家事を後回しにしても構いません。子どもの安全を最優先に考えるべきです。
子どもを背負っての家事も一つの良い方法です。
また、子どもが他人を警戒し始める時期でもあり、他人の手を借りることが難しい時もあります。
親子で一緒に遊ぶ時間は本当に貴重です。この短い期間を最大限に楽しむようにしましょう。
絵本を読むことは非常に素晴らしい活動です。生後すぐから始めてみてください。
年齢ごとに推薦される絵本が紹介されているウェブサイトがあります。
「絵本の読み聞かせ」とよく言われますが
それよりも「共に絵本を楽しむ」というスタンスがおすすめです。
そして、子どもが保育園や幼稚園に通い始めると、徐々に親子で過ごす時間が減ってきます。
新しい友達や他の保護者との交流など、家族以外とのさまざまな経験が待っています。
公園デビューや他の保護者との交流に恐れる必要はありません。
子どもをサポートし、必要な時はしっかりと指導し
遊び、褒めることは、外出時も家庭内も変わりません。
他人の目を気にしすぎて、他の子を過度に褒めたり
自分の子を厳しく叱ったりすることは避けましょう。
そうする背景には、他人からの評価を気にする気持ちがあり
自身の育児を正しく見せたいという思いがあるからです。
子どもとの適切な関わり合いを心がければ、自然と他の子どもや
その親ともスムーズにコミュニケーションが取れるようになります。
これは育児に関する情報交換や相談がしやすくなるため、非常に助かることです。
子どもが小学生になると、学校生活が始まります。
小学校生活では、勉強の量が増え、様々なプレゼンテーションが必要になることもあります。
この変化は子どもだけでなく、親にとっても新しい挑戦です。
他の子と比較してしまうことも少なくありません。
しかし、テストの得点はあくまでも一つの指標に過ぎず
大切なのはそれを次へのステップとしてどう活かすかです。
子どもの関心事や、彼らが一番活き活きとしている時を観察しましょう。
小学生時代は、子どもの好奇心や関心を持ったことをサポートし
できる限り経験させてあげることが望ましいです。
学校での生活が充実してくると、家族以外の人々との関わりが増え
これが非常に重要になってきます。
学校で過ごす時間が長くなり、親との対話が減ることもありますが
意識して会話の時間を作ることが大切です。
小学生になると自分で本を読む力もつきますが
できれば親子で絵本を読む時間も持ち続けてください。
子どもが自立心を持ち始めるこの時期は、親の言うことを素直に聞かなくなることもあり
自分の悩みを打ち明けないこともあります。
絵本を通じて伝えられる教訓や、気づかせることができる機会も多いです。
この方法は、子どもとのコミュニケーションの架け橋となることがあります。
結論
子どもがいることで、私たちは親になるのです。
子どもが生まれる前から現在に至るまで、親は常に子どものことを思い続けています。
その過程で、時には意見を言い過ぎたり、逆に言葉を控えすぎたりすることもあります。
子どもの成長と共に、親の直接的な支援は少なくなっていきますが、常に見守り、聞く姿勢は忘れないでください。
子どもも、親が自分を思うように、親のことを大切に思っています。