「後ほどご連絡差し上げます」を丁寧に伝えるビジネスメールの基本

生活
  1. 相手に信頼される“保留メール”の大切な役割
    1. ● 連絡を受け取った旨をすばやく伝える
    2. ● 情報確認や調整の時間を確保できる
    3. ● 不正確な回答を避けるための準備時間を得られる
    4. ● 次の連絡の予定や手順を明示できる
  2. 相手に安心感を与えるメール作成の基本ポイント
    1. 1. 件名には現在の状況を簡潔に反映させる
      1. ◎良い例:
      2. ×避けたい例:
    2. 2. 本文の冒頭で感謝と受領の確認を伝える
      1. ◎おすすめの表現:
      2. ×NGな始まり方:
    3. 3. 回答を保留する理由は簡潔に伝えるのが好印象
      1. ◎丁寧な理由の例:
      2. ×避けたい表現:
  3. 「後ほど改めてご連絡いたします」の書き方と実践マナー
    1. 4. 返信予定の目安と連絡手段は明確に伝えましょう
      1. 具体的な時期の伝え方
      2. 曖昧な表現は避けましょう
    2. 5. 丁寧な言葉選びと心配りが信頼につながる
      1. 待っていただく場面で使える表現例
      2. 避けるべき言い回し
    3. 6. 署名と連絡先は忘れずに記載を
      1. 基本的に含めたい署名情報
  4. 状況に応じて使い分ける丁寧な返信文の例
    1. ◆ 社内での確認が必要なご相談への返信例
  5. ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
    1. ◆ 書類や手続き内容の確認を要する場合
  6. あわせて、社内の承認手続きおよび関係部署(総務・経理など)との調整も並行して行っております。内容の確認が完了次第、あらためてご報告申し上げますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
    1. ◆ 打ち合わせ内容を精査している場面での返信例
  7. 詳細な検討を終えた後、改めてご連絡差し上げますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
    1. ◆ 資料受領後の確認を進めている場合
  8. 現在、社内で意見を取りまとめており、週末までにはご報告できる見通しです。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
    1. ◆ 会議日程やスケジュール調整に関する返信例
  9. 状況別で使える短いフレーズ集
  10. まとめ:一時返信でも誠実さを伝えることができる

相手に信頼される“保留メール”の大切な役割

ビジネスシーンにおいて、すぐに回答できない問い合わせや依頼に直面することはよくあります。

そんなときに活用したいのが、「確認後、改めてご連絡いたします」といった内容を含む一次返信メールです。

このような連絡を入れることで、次のような効果が期待できます。

● 連絡を受け取った旨をすばやく伝える

「メッセージは確かに届いています」ということを素早く伝えることで、相手に安心感を与え、不必要な再送や催促を防ぐことができます。

● 情報確認や調整の時間を確保できる

内容に精査が必要だったり、関係部門と連携が必要な場合でも、ひとまず返信を入れておくことで、調査や調整の時間を確保しつつ、誠実な印象を保つことが可能です。

● 不正確な回答を避けるための準備時間を得られる

情報が不完全な状態で返信を急いでしまうと、誤解を招いたり信頼を損なうリスクがあります。一度「確認中」と伝えておくことで、正確な返答の準備がしやすくなります。

● 次の連絡の予定や手順を明示できる

「いつまでに」「どのような手段で」再度連絡をする予定かを示しておくと、相手は先のスケジュールを把握しやすくなり、やり取りも円滑になります。


相手に安心感を与えるメール作成の基本ポイント

1. 件名には現在の状況を簡潔に反映させる

メールを開く前に、内容がある程度予想できるように件名を工夫することが大切です。

◎良い例:

  • 「Re: ◯◯の件/確認中につき後日ご連絡いたします」

  • 「Re: ご依頼事項につきまして/対応準備中です」

返信の際は「Re:」を付けるのが基本ですが、そのあとに簡潔な進捗状況(「確認中」「承知しました」など)を記載すると親切です。

×避けたい例:

  • 「Re: 無題」や「Re: 承知」など、情報が不足しているもの
    → 相手は内容を把握しづらく、不安や混乱を招く原因となります。

2. 本文の冒頭で感謝と受領の確認を伝える

相手からの連絡には、まず感謝の気持ちと受信したことを明確に伝えるのが礼儀です。

◎おすすめの表現:

「〇〇様 いつもお世話になっております。△△株式会社の〇〇でございます。
このたびは、〇〇に関するご連絡をいただき、誠にありがとうございます。」

そのうえで、「拝見いたしました」や「承知いたしました」といった文言を添えることで、きちんと内容に目を通したことが相手に伝わります。

×NGな始まり方:

  • いきなり「確認します」など、用件から入る表現
    → 冷たく無機質な印象を与える可能性があり、相手に不安を抱かせることも。

3. 回答を保留する理由は簡潔に伝えるのが好印象

「すぐにお答えできない」という状況をそのまま伝えるのではなく、なぜ時間がかかるのかを一言添えると、丁寧で誠実な印象になります。

◎丁寧な理由の例:

  • 「現在、関連部署と確認を進めております」

  • 「記録資料との照合を行っているところです」

  • 「最適なご提案ができるよう、対応方法を検討しております」

相手が納得できるような理由を簡潔に示すことで、「しっかり対応してくれている」という安心感につながります。

×避けたい表現:

  • 「確認中です」のみ
    → 何を確認しているのかが分からず、不透明な印象を与えてしまいます。

「後ほど改めてご連絡いたします」の書き方と実践マナー

4. 返信予定の目安と連絡手段は明確に伝えましょう

「改めてご連絡いたします」と相手に伝える際に最も重要なのは、「いつ」その連絡が来るのかを明示することです。

時期をぼかした表現では、相手に不安や疑念を与えることもあるため注意が必要です。

具体的な時期の伝え方

  • 「〇月〇日(〇曜日)の午前中までにご連絡差し上げます」

  • 「遅くとも今週末までには、詳細をご案内いたします」

このように明確な目安を伝えることで、相手に安心感を与え、余計な催促を避けることができます。

曖昧な表現は避けましょう

  • ❌「確認でき次第ご連絡します」
     → 進捗がなければ連絡が来ないのでは?という疑念につながることも。

  • ✅「〇日までに進捗があるか否かにかかわらず、一度ご報告いたします」
     → 状況に関係なく期限までに連絡があると明言することで、誠実な印象になります。

また、連絡手段を明示することも大切です。「メールにてご連絡いたします」や「お電話差し上げます」など、手段を明らかにしておくと、相手の心づもりもしやすくなります。


5. 丁寧な言葉選びと心配りが信頼につながる

「しばらくお時間をいただきます」という内容を伝える際には、相手への配慮が伝わるような表現を意識しましょう。

たとえ内容が一時的な保留であっても、言葉次第で印象は大きく変わります。

待っていただく場面で使える表現例

  • 「恐れ入りますが、今しばらくお時間をいただけますと幸いです」

  • 「ご多忙のところ誠に恐縮ですが、もう少々お待ちいただけますでしょうか」

  • 「お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます」

こうした“クッション言葉”を活用することで、相手への敬意や配慮が自然と伝わり、丁寧な印象を与えることができます。

避けるべき言い回し

  • 「待ってください」などの命令口調

  • 「確認しますので」などの簡略すぎる表現

たとえば、「確認させていただきます」や「確認中でございます」といった敬語に言い換えるだけでも、グッと印象が柔らかくなります。


6. 署名と連絡先は忘れずに記載を

メールの締めくくりとして、署名欄の整備は非常に重要です。

とくに確認中の内容に関しては、相手が追加で連絡をしたいと考える可能性もあるため、確実に連絡が取れるよう情報を明記しておきましょう。

基本的に含めたい署名情報

  • 会社名と部署名

  • 担当者の氏名

  • メールアドレス

  • 電話番号(固定または携帯)

  • 必要に応じて、会社の所在地やFAX番号など

署名は、読みやすく整理された状態であることが大切です。情報が詰め込まれすぎていたり、順序がバラバラだと、かえって相手の負担になります。簡潔で見やすい署名を心がけましょう。

状況に応じて使い分ける丁寧な返信文の例

ここでは、確認や社内調整が必要な場面で使える、実際のメール文例を紹介します。

いずれも「いったん確認を行い、後日あらためてご連絡する」ことを前提とした丁寧な文章構成になっています。


◆ 社内での確認が必要なご相談への返信例


いつも大変お世話になっております。
このたびはご連絡を賜り、誠にありがとうございます。

ご依頼の件につきまして、ただいま社内の関連部署と情報を共有しながら、確認作業を進めております。
ご対応までにお時間を頂戴いたしますが、必要な情報が揃い次第、責任を持ってご報告差し上げます。

ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

◆ 書類や手続き内容の確認を要する場合


平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
お送りいただきました書類につきまして、現在、弊社規定との整合性確認を進めております。

あわせて、社内の承認手続きおよび関係部署(総務・経理など)との調整も並行して行っております。内容の確認が完了次第、あらためてご報告申し上げますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

◆ 打ち合わせ内容を精査している場面での返信例


先日はご多忙のなかお時間をいただき、誠にありがとうございました。
いただいたご提案につきましては、以下の点に注目して社内で検討を進めております。

  • 技術的な実現可能性

  • 現行プロジェクトとの整合性

  • 費用対効果の観点からの精査

詳細な検討を終えた後、改めてご連絡差し上げますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

◆ 資料受領後の確認を進めている場合


このたびは資料をご送付いただき、誠にありがとうございます。
確かに受領いたしましたので、以下の観点から社内での確認作業を行っております。

  • 内容および仕様の整合確認

  • 数値データの正確性の確認

  • 法務担当によるリスクの精査

現在、社内で意見を取りまとめており、週末までにはご報告できる見通しです。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

◆ 会議日程やスケジュール調整に関する返信例


このたびは会議日程に関するご提案をいただき、誠にありがとうございます。
現在、関係者の予定を確認中でございます。

状況別で使える短いフレーズ集

  • ご依頼内容を確認中です。

  • 社内での進捗状況を調査しております。

  • 条件整理のため、少々お時間を頂戴しております。

  • 関係部門との調整に時間を要しております。

  • 正式なご案内は〇日までに差し上げる予定です。


まとめ:一時返信でも誠実さを伝えることができる

「確認のうえ、改めてご連絡いたします」という表現は、日常的に使われる一言ながら、ビジネスにおいては信頼を築く重要な役割を担っています。

このフレーズを適切に使うことで…

  • 相手に連絡を受け取った安心感を届ける

  • 回答までの準備時間を丁寧に確保する

  • 今後の対応予定を明確にし、不安を軽減する

  • 礼儀正しい語調で、印象を和らげる

といった効果を期待できます。

すぐに答えが出せない状況でも、ほんのひと言に心を込めることで、信頼されるビジネスメールに仕上がります。本記事で紹介した文例やフレーズを、ぜひ日々のやりとりに役立ててください。

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