Excelで資料を印刷しようとしたとき、「印刷プレビューが表示されない」「真っ白な画面のまま動かない」といったトラブルに困ったことはありませんか?
特に事務や経理など、日常的にExcelを使っている方にとっては、こうした印刷トラブルは大きなストレスになりますよね。
この記事では、印刷プレビューが表示されないときの原因とその対処法を、WindowsのバージョンやExcelの設定別にわかりやすく解説しています。
初心者の方でも安心して試せるように、ショートカットや画面設定の見直し方、トラブル時に確認したいチェックリストも豊富に掲載。
「急いでいるのに印刷できない!」そんなときの頼れるマニュアルとして、ぜひ最後までご活用ください。
Excelで印刷プレビューが表示されないときの基本確認
Excelで印刷しようとしたときに「プレビューが真っ白」「画面が固まる」といったトラブルは意外と多いです。
でも焦る必要はありません。
まずは基本的なポイントを落ち着いて確認することで、ほとんどの場合はすぐに解決できます。
まずチェックすべきプリンターと接続の状態
印刷プレビューが表示されないとき、最初に確認したいのがプリンターの状態です。
プリンターがオフラインだったり、未選択のままだとExcel側でプレビューを開けません。
「デバイスとプリンター」画面で接続状況を確認してみましょう。
確認ポイント | チェック方法 |
---|---|
プリンターが選択されているか | 「ファイル」→「印刷」で、プリンター欄を確認 |
オンラインになっているか | プリンターの電源・ケーブル・Wi-Fi接続を確認 |
ドライバーの更新 | 公式サイトやWindows Updateで最新化 |
プリンターが未選択のままではプレビューは絶対に表示されません。
まずはプリンター周りの確認を最優先にしましょう。
印刷範囲やシート設定の見落としポイント
プリンターに問題がなければ、次はExcelの印刷範囲設定を確認します。
印刷範囲が空白のままだと、プレビューは真っ白になります。
見落としがちな原因 | 対処方法 |
---|---|
印刷範囲が未設定 | 「ページレイアウト」→「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」 |
非表示セルが含まれている | 行・列を右クリック→「再表示」でチェック |
余計な改ページ | 「表示」→「改ページプレビュー」で確認 |
ちょっとした設定ミスでプレビューが出なくなることはよくあります。
印刷範囲とページ設定を見直すだけで解決するケースが非常に多いので、必ずチェックしてみましょう。
WindowsやExcelのバージョンによる違いと注意点
印刷プレビューが表示されない原因は、Excel自体の問題ではなくWindowsやExcelのバージョンによる仕様の違いから来ていることもあります。
ここではOSとExcelのバージョンごとに注意すべきポイントを整理します。
Windows 10・11で起こりやすいトラブルと対策
Windows 10では古いプリンタードライバーが原因になることが多いです。
更新を止めているとプレビューが開けないことがあります。
OS | 注意点 |
---|---|
Windows 10 | プリンタードライバーを最新化しないと不具合が出やすい |
Windows 11 | セキュリティ強化の影響で印刷関連が制限される場合がある |
Windows 11では更新プログラム未適用のまま使うと不具合が起きやすいので注意してください。
Excelのバージョン別に見たプレビュー画面の特徴
Excelはバージョンごとにプレビュー画面の出方が変わります。
この違いを知らないと「プレビューが出ない」と勘違いしてしまうこともあります。
Excelバージョン | プレビューの特徴 |
---|---|
2010以前 | 別ウィンドウで印刷プレビューが開く |
2013以降 | 「ファイル」→「印刷」の画面に統合されている |
Office 365 | クラウド環境の影響で通信状態が悪いと表示が遅れる |
自分のExcelバージョンを把握しておくことが、トラブル回避の第一歩です。
印刷プレビューで一部が映らないときの解決法
印刷プレビューを開いても「一部が切れてる」「必要な部分が見えない」と困ることがあります。
この場合、紙サイズや余白の設定、さらには非表示セルや改ページが原因になっていることが多いです。
用紙サイズや余白設定を正しく見直す方法
印刷結果が途切れて見えるときは用紙サイズと余白を確認してみましょう。
A4を想定していても「レター」や「B5」になっているとレイアウトが崩れることがあります。
確認項目 | 操作方法 |
---|---|
用紙サイズ | 「ページレイアウト」→「サイズ」でA4を選ぶ |
余白設定 | 「ページレイアウト」→「余白」で「標準」またはカスタムを調整 |
用紙サイズが合っていないと印刷が途切れる原因になります。
印刷が崩れるときは「サイズと余白」を最初に確認しましょう。
非表示セルや改ページが原因になっていないか確認する
プレビューでデータが抜けて見える場合は非表示セルや改ページを疑いましょう。
Excelでは行や列を非表示にしていると、プレビューにも反映されてしまいます。
原因 | 対処方法 |
---|---|
行や列が非表示 | 行番号や列番号を右クリック→「再表示」 |
改ページがずれている | 「表示」→「改ページプレビュー」で確認・調整 |
余計な分割 | 「ページレイアウト」→「改ページのリセット」 |
「見えない=削除された」ではなく、非表示や改ページが原因のことが多いです。
画面と印刷プレビューで表示がズレるときの対処法
「画面上では整っているのに、プレビューだとズレている」というケースも多いです。
これは倍率設定や表示モードの違い、さらにはプリンターの設定が影響している場合があります。
拡大縮小や倍率設定の影響を理解する
Excelではシートの表示倍率と印刷時の倍率が別管理になっています。
そのため、見た目は整っていても印刷時に自動調整され、ズレてしまうことがあるのです。
設定項目 | 説明 |
---|---|
シート表示倍率 | 画面右下のスライダーで調整(例:100% → 75%) |
印刷時の倍率 | 「ファイル」→「印刷」→「拡大縮小なし」に設定 |
「シートに合わせて縮小」などが有効になっていると意図しないズレが発生します。
印刷時は「拡大縮小なし」にするのが基本です。
表示モードを切り替えてレイアウトを整える
Excelには複数の表示モードがあり、印刷レイアウトを確認するなら「ページ レイアウト」モードが便利です。
改ページを確認するなら「改ページプレビュー」が役立ちます。
表示モード | 特徴 |
---|---|
標準 | 通常の作業向け。ページ区切りは見えない |
ページ レイアウト | 印刷に近い見え方。ヘッダーや余白も確認できる |
改ページプレビュー | ページの分割状況が一目でわかる |
印刷前は「ページ レイアウト」モードで確認すると安心です。
印刷プレビューを素早く開く便利なショートカットと設定
毎回「ファイル」→「印刷」と操作するのは少し面倒ですよね。
実はExcelには、印刷プレビューをもっと簡単に開くためのショートカットや設定が用意されています。
ショートカットキー「Ctrl+P」で一発表示
最も簡単な方法はショートカットキーを使うことです。
「Ctrl+P」を押すだけで、すぐに印刷プレビュー画面を開けます。
キー操作 | 動作 |
---|---|
Ctrl + P | 即座に印刷プレビューを開く |
Esc | プレビューを閉じて編集画面に戻る |
よく使うなら「Ctrl+P」を覚えておくのが一番効率的です。
クイックアクセスツールバーやリボンにプレビューを追加する
ショートカットに慣れない方は、画面上にプレビューボタンを追加しておくのもおすすめです。
「クイックアクセスツールバー」や「リボン」に登録しておけば、ワンクリックで呼び出せます。
手順 | 操作内容 |
---|---|
1 | 「ファイル」→「オプション」を開く |
2 | 「クイックアクセスツールバー」または「リボンのユーザー設定」を選ぶ |
3 | 「すべてのコマンド」から「印刷プレビューと印刷」を選択 |
4 | 追加して保存すれば完了 |
一度設定しておけば、次からはワンクリックでプレビューを開けるのでとても便利です。
応用編:印刷プレビューをもっと便利にする工夫
基本的なショートカットに加えて、Excelを少しカスタマイズすれば印刷作業がさらにスムーズになります。
ここではクイックアクセスツールバーの活用とVBAマクロという2つの応用方法を紹介します。
クイックアクセスツールバーでよく使う操作をまとめる
印刷プレビュー以外にも、関連操作をまとめておくと効率がアップします。
たとえば「印刷範囲の設定」や「印刷範囲のクリア」をボタンに追加しておくと便利です。
登録できる操作 | できること |
---|---|
印刷範囲の設定 | 選択セルをすぐに印刷範囲として登録 |
印刷範囲のクリア | 印刷範囲をリセットしてやり直せる |
印刷プレビュー(全画面表示) | 昔ながらの大きなプレビュー画面を表示 |
よく使う操作をまとめておくと印刷準備の時短につながります。
VBAマクロで印刷プレビューを自動化する方法
さらに上級者向けの方法として、ExcelのVBAマクロを使う方法もあります。
ちょっとしたコードを用意するだけで、ボタンひとつでプレビューを呼び出せます。
コード例 | 動作 |
---|---|
Sub ShowPrintPreview() ActiveSheet.PrintPreview End Sub |
アクティブシートを即座にプレビュー表示 |
このマクロをボタンに割り当てておけば、どのシートでもすぐにプレビューを確認できます。
VBAは少し難しいですが、慣れると作業効率が大きく向上します。
印刷プレビューを閉じたり解除したりする方法
印刷プレビューを開いたあと「どうやって戻ればいいの?」と迷うことはありませんか。
特に急いでいるときは焦りがちですが、実はとてもシンプルな方法で解除できます。
Escキーや戻るボタンでスムーズに終了する
一番手軽なのはEscキーです。
プレビュー画面を開いているときに押すだけで、すぐに元の編集画面に戻れます。
操作 | 動作 |
---|---|
Escキー | プレビューを閉じてシートに戻る |
左上の「←戻る」ボタン | 印刷画面を終了し編集モードに切り替える |
「Escキーで閉じられる」と覚えておくだけで安心感が増します。
リボンや画面表示が消えたときの対処法
プレビューを解除したあと「リボンが消えた」「表示が戻らない」と感じることもあります。
そんなときは表示オプションを確認してみましょう。
状況 | 操作方法 |
---|---|
リボンが非表示になった | 画面右上の「リボンの表示オプション」→「タブとコマンドの表示」 |
もう一度プレビューを見たい | Ctrl + P で再表示 |
標準画面に戻したい | Alt → V → N の順に押す |
「表示が消えた=壊れた」ではなく設定が切り替わっただけということが多いです。
印刷プレビューが表示されないときのチェックリスト
「いろいろ試したけど解決しない…」そんなときはチェックリストを順番に見直してみましょう。
焦らず一つずつ確認すれば、原因を特定しやすくなります。
プリンターと印刷範囲の基本確認
最初に見ておきたいのはプリンター設定と印刷範囲です。
この2つが正しく指定されていないと、プレビューは開きません。
チェック項目 | 操作方法 |
---|---|
プリンター選択 | 「ファイル」→「印刷」でプリンターが指定されているか確認 |
プリンター接続 | 「デバイスとプリンター」でオンラインになっているか確認 |
印刷範囲設定 | 「ページレイアウト」→「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」 |
まずは「プリンター」と「印刷範囲」を必ずチェックしてください。
余白・改ページ・倍率の最終チェックポイント
プリンターや範囲に問題がなければ、次はページ設定を確認します。
余白や改ページがズレていると、印刷結果が思った通りになりません。
チェック項目 | 操作方法 |
---|---|
余白の設定 | 「ページレイアウト」→「余白」で標準に戻す |
改ページの位置 | 「表示」→「改ページプレビュー」で確認 |
印刷倍率 | 「ファイル」→「印刷」→「拡大縮小なし」を選ぶ |
余白や倍率が原因でレイアウトが崩れることはとても多いので要注意です。
このチェックリストを順番に確認することで、ほとんどのトラブルは解決できます。
よくある質問とトラブル別の解決ヒント
ここでは、印刷プレビューに関する「よくある質問」と「典型的なトラブル」への解決法をまとめます。
どれも設定を少し見直すだけで改善できることが多いので、落ち着いて確認してみましょう。
プレビューが真っ白で何も表示されないとき
プレビュー画面が真っ白になると焦りますが、多くの場合は印刷範囲の未設定が原因です。
原因 | 対処法 |
---|---|
印刷範囲が設定されていない | 「ページレイアウト」→「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」で指定 |
非表示セルが含まれている | 行や列を右クリック→「再表示」で確認 |
まずは「印刷範囲の指定」を最優先で確認しましょう。
印刷するとレイアウトが崩れてしまうとき
画面では整っているのに、印刷すると余白や列幅が崩れることがあります。
これは余白設定や拡大縮小の影響です。
見直しポイント | 修正方法 |
---|---|
余白設定 | 「ページレイアウト」→「余白」で「標準」または「狭い」を選択 |
拡大縮小の設定 | 「ファイル」→「印刷」→「拡大縮小なし」に変更 |
表示モード | 「表示」→「ページレイアウト」で確認 |
余白と倍率の組み合わせ次第で大きなズレが発生します。
Excelのバージョン違いで印刷結果が変わる理由
「同じファイルを別のパソコンで印刷すると違って見える」という経験はありませんか。
これはExcelのバージョン差が原因です。
バージョン | 特徴 |
---|---|
Excel 2010以前 | 印刷プレビューが独立した画面で表示 |
Excel 2013以降 | 「ファイル」→「印刷」の中に統合表示 |
Office 365 | クラウド環境の影響を受けやすい |
バージョンごとの仕様を理解しておくとトラブルを未然に防げます。
まとめ:印刷プレビューを使いこなして安心の資料作成へ
Excelの印刷プレビューが表示されないと焦りますが、原因はプリンターや印刷範囲など基本的な設定ミスであることがほとんどです。
余白や改ページ、拡大縮小などを見直せば、ほとんどのトラブルはすぐに解決できます。
チェック項目 | ポイント |
---|---|
プリンター設定 | 未選択やオフライン状態になっていないか確認 |
印刷範囲 | 真っ白なプレビューは範囲未設定が原因 |
余白・改ページ | ズレや空白ページの主な原因 |
倍率設定 | 「拡大縮小なし」でレイアウトを安定化 |
「表示されない=不具合」とは限らず、単なる設定の見落としであることが多いです。
印刷プレビューを正しく使いこなせば、安心して資料を作成・印刷できるようになります。