LINEのローカルネットワークとは何?― 許可の意味とその必要性をやさしく解説

生活

LINEを使っていると、「LINEがローカルネットワークへのアクセスを求めています」といった通知が表示されることがあります。

突然のこの表示に戸惑い、「これは何?」「許可しても大丈夫なの?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、この“ローカルネットワーク”とは何かという基本から、iPhone(iOS 14以降)で導入された新しい許可の仕組み、LINEでの具体的な活用場面、そしてセキュリティ面での注意点まで、順を追ってやさしく解説します。

本記事でわかること

  • ローカルネットワークとは?その仕組みと役割

  • iOSでのローカルネットワークの許可制度(iOS 14以降)

  • LINEでローカルネットワークが使われる具体的なシーン

  • 安全に使うためのポイントとリスク対策

この記事を読むことで、LINEで表示されるローカルネットワークのアクセス許可について、仕組みや目的を正しく理解し、自信を持って設定できるようになります。


    1. 本記事でわかること
  1. 1. ローカルネットワークとは?― 家の中の“小さなネットワーク”
  2. 2. iOS 14以降の新ルール:アプリはローカルネットワークへのアクセスに“許可”が必要に
    1. 許可した場合としなかった場合の違い
    2. アプリ側にも説明義務がある
  3. LINEでローカルネットワークが使われる場面と、安全に活用するためのポイント
    1. 3. LINEがローカルネットワークを利用する主なシーンとは?
    2. 4. アクセスを「許可しない」とどうなる?
    3. 5. ローカルネットワークのアクセス許可を設定・変更する方法
      1. A. 最初に許可を求められるタイミング
      2. B. あとから設定を見直したいとき(iOS 14以降)
    4. LINEでのローカルネットワーク利用のポイント
  4. ローカルネットワーク許可のリスクとその対策、安全に使うための判断ポイント
    1. 6. ローカルネットワークを許可することで起こり得るリスクとは?
      1. A. 信頼できないアプリによるプライバシーの侵害
      2. B. 古いWi-Fi環境に潜むセキュリティリスク
      3. C. アプリに許可を与えすぎることによる“権限の過多”
    2. 7. 許可を判断するための3つのチェックポイント
      1. ① アプリの信頼性を確認する
      2. ② 機能との関連性があるかを見極める
      3. ③ 利便性とリスクのバランスを取る
    3. 8. 許可しても本当に大丈夫? 安全に使うためのヒント
      1. A. 信頼性のあるアプリならリスクはごくわずか
      2. B. 安心して使うためのチェックリスト
    4. ここまでのまとめ
  5. ローカルネットワークの許可に迷ったら?状況別の判断・よくある質問・今後の展望
    1. 9. 状況に応じた判断基準 ― どんなときに許可すればいいの?
  6. 10. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 「許可しない」を選んでも、あとから変更できますか?
    2. Q2. 一度拒否したアプリが、設定画面に出てこない場合は?
    3. Q3. なぜこのような権限確認が必要になったの?
  7. 11. 今後どうなる?LINEとローカルネットワークの未来
    1. スマートホーム連携の拡大が進む
    2. 情報管理(ガバナンス)の強化にも期待
  8. 最終まとめ

1. ローカルネットワークとは?― 家の中の“小さなネットワーク”

ローカルネットワーク(LAN:Local Area Network)とは、家庭や職場などの限られた空間の中で、複数の機器が互いに直接通信できるネットワークのことを指します。

たとえば、Wi-Fiルーターを使ってスマートフォン、パソコン、タブレット、プリンターなどをつなぐことで、それぞれの機器が同じネットワーク内で情報をやり取りできるようになります。

このようなローカルネットワークの大きな特長は、以下の通りです:

  • 高速かつ安定した通信が可能

  • インターネットに接続しなくても機器同士が通信できる

  • 閉じた空間で使うため、セキュリティ面でも安心しやすい

つまり、LANはインターネットのように“外の世界”を経由せず、身近な機器同士が手軽にやり取りできる仕組みなのです。


2. iOS 14以降の新ルール:アプリはローカルネットワークへのアクセスに“許可”が必要に

iPhoneやiPadで動作するiOSでは、バージョン14からセキュリティとプライバシーを強化するための新しい仕組みが加わりました。

それが「ローカルネットワークへのアクセス許可」です。

アプリがローカルネットワーク上の他の機器(たとえばプリンターやスピーカーなど)に接続しようとする際、以下のようなポップアップが表示されます:

「“LINE”がローカルネットワーク上のデバイスを検索して接続しようとしています。許可しますか?」

この表示に対して、ユーザーが「許可」または「許可しない」のいずれかを選ぶことで、そのアプリにアクセス権限が与えられるかどうかが決まります。

許可した場合としなかった場合の違い

状況 アプリができること
許可した場合 同じWi-Fiネットワーク内の機器と通信が可能に。LINEでは、周辺機器との連携やよりスムーズな通信に使われます。
許可しない場合 通常のトークや通話など、インターネット経由の基本機能には支障なし。ただし、一部の便利機能は使えなくなることがあります。

なお、Apple純正の機能(AirDrop、AirPrint、HomeKitなど)は、許可なしでも動作する仕組みになっています。

アプリ側にも説明義務がある

アプリがローカルネットワークにアクセスするには、App Storeに提出する際に、その理由をシステムに明記する必要があります。

Appleでは、「NSLocalNetworkUsageDescription」という設定項目を設け、開発者に対して、“なぜこのアプリがローカルネットワークを使う必要があるのか”をきちんと説明するよう求めています。

これにより、ユーザーはアプリの目的を確認したうえで、安心してアクセスを許可できるようになっています。

LINEでローカルネットワークが使われる場面と、安全に活用するためのポイント

3. LINEがローカルネットワークを利用する主なシーンとは?

LINEが「ローカルネットワークへのアクセスを求めています」と表示するのは、同じWi-Fi環境内で他の機器と直接通信する必要があるときです。

特に以下のような場面で活用されています。

  • 周辺機器とのスムーズな連携
     LINE Beacon(ビーコン)やスマートスピーカーなど、身近なIoT機器とLINEを連携させる際に、ローカルネットワークを通じて通信します。これにより、Bluetooth機器や位置情報を活用した機能が快適に使えるようになります。

  • 通話の品質向上
     同じWi-Fiネットワーク上で通話を行うことで、通信がより安定し、音声の途切れや映像の乱れを抑えられる効果があります。とくに、電波状況が不安定な場所では、このローカル通信の恩恵が大きくなります。

  • 一時的にネットが不安定でも接続を保てる
     インターネット接続が一時的に不安定になっても、同一Wi-Fi内のローカル通信を使って、デバイス間のやり取りを継続できることがあります。

このように、LINEはローカルネットワークを活用することで、よりスムーズでストレスのない利用環境を実現しています。


4. アクセスを「許可しない」とどうなる?

ローカルネットワークへのアクセスを「許可しない」と設定した場合、以下のような制限が生じる可能性があります。

  • 周辺機器との連携ができなくなる
     LINE Beaconやプリンターなど、LAN内の機器と直接つながる機能が使えなくなります。

  • 一部の便利機能が動作しなくなる
     近距離でのスタンプ共有や、特定のスマート機器との連携など、ローカル通信に依存する機能は制限されます。

ただしご安心ください。トークの送受信、音声通話やビデオ通話など、インターネットを利用する主要な機能については、アクセスを許可しなくても通常どおり利用可能です。

基本的な使い方に大きな支障はありません。


5. ローカルネットワークのアクセス許可を設定・変更する方法

A. 最初に許可を求められるタイミング

初めてLINEを起動したとき、またはローカルネットワークを利用する機能を使おうとしたとき

次のようなポップアップが表示されます

「“LINE”がローカルネットワーク上のデバイスを検索および接続しようとしています。許可しますか?」

このとき「許可」を選択すれば、LINEは同じWi-Fiネットワーク上にある機器と問題なく連携できるようになります。

B. あとから設定を見直したいとき(iOS 14以降)

「最初に間違えて“許可しない”を選んでしまった…」という場合も、心配はいりません。

次の手順で、いつでも設定を変更できます。

  1. iPhoneの「設定」アプリを開く

  2. 「プライバシーとセキュリティ」 を選択

  3. 「ローカルネットワーク」 をタップ

  4. 一覧の中から LINE を探し、スイッチをオンまたはオフに切り替えるだけ

これで、ローカルネットワークへのアクセス許可をいつでも見直すことができます。

必要に応じて柔軟に対応できる仕組みになっているので、安心して使えますね。


LINEでのローカルネットワーク利用のポイント

項目 内容
利用シーン LINE Beaconの利用、通話の安定化、スマート機器との連携など
許可しない場合 一部機能は制限されるが、基本的なトークや通話は問題なし
初回設定 ポップアップ表示時に「許可」をタップすることで有効化
変更手順 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「ローカルネットワーク」からいつでも切り替え可能
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